ウクライナは前例のない情勢不安下にあるが、大統領選に向けすべての機関および法的な準備が整っている。併合下のクリミア半島にいるウクライナ国民も、他の地域で選挙に参加できる。ロシアはあらゆる手段で選挙を妨害し、事態をエスカレートさせている。現行法において選挙が正常に実施されるすべての条件が整っている。
政治的概要
- ウクライナ大統領選挙の公式投票日 2014年5月25日
- 大統領立候補者は21名が登録。ウクライナ全土から立候補があり、政治的立場も多様。
- ウクライナは、大統領選を自由、公正、民主的に実施し、最大限の国際選挙監視団を招き国際基準に沿って実施できることを期待している。
- 大統領選には、多数の国際監視団が参加するとみられている。2014年5月16日現在、56カ国から1319の国際監視団が中央選挙管理委員会に登録している。カナダ、リトアニア、米国、フランス、日本、トルコ、OSCE民主制度・人権事務所、黒海経済協力機構、ウクライナ世界会議、ウクライナ国会幹部会等が既に登録済みであり、欧州議会、欧州委員会、NATO、GUAM等からも選挙監視団が到着予定。
- OSCE民主制度・人権事務所の監視団は、すでに3月19日から活動を始めており、投票所には900名の短期監視員が参加する予定。
- ウクライナ発展において大統領選は必須条件であり、国家の正常化、安定化に重要となる。選挙妨害や延期を目的としたいかなる行動も、ウクライナ政情安定化の妨害として見なされるであろう。
クリミア自治共和国およびウクライナ東部での選挙
- 2014大統領選は、ウクライナが近代で初めて経験する社会的、政治的緊張と安全保障の脅威の中で実施される。選挙実施に必要な法的、組織的条件が整い、民主的要素も問題が無い。選挙準備も中央選挙管理委員会の予定通りに進んでおり、ほぼ完了している。
- 投票ができない選挙地域も存在するが、ウクライナ大統領選の結果の有効性には問題ない。
- 大統領選に必要な準備は、クリミア自治共和国を除くウクライナ全土で実行され、選挙委員会の設置もほぼ完了している。クリミア半島は、ロシアによる一時併合の影響で、選挙管理委員会が組織できていない。ウクライナ現行法では、占領下にある地域では選挙が実施できないが、クリミア半島に住むウクライナ国民は、隣接するヘルソン地方または、ウクライナのどの投票所でも投票ができる。
- 武装テロ集団の活動を踏まえ、投票行動、選挙委員会、選挙書類を保護し、ウクライナ全土での選挙実施に必要な安全対策が進行中である。
- ウクライナ国会は5月15日、ドネツクおよびルガンスク地方の安全上の観点から、選挙法を改正した。内容は、必要に応じて投票用紙等の選挙書類を投票地区や地区選挙管理委員会から上位の選挙管理委員会に輸送する際のセキュリティーを高める、国家投票者登録に基づく投票者名簿の地区選挙管理委員会への法定輸送時間を延長する、選挙管理委員会のセキュリティーを高める、必要に応じて地方行政府が選挙管理委員会の場所を変更する等である。
- ドネツクおよびルガンスク地方は困難な状況にあるが、「ウクライナ大統領選」関連法により、通常選挙や大統領選における当選前提条件が設定された。
国際的な視点
- ウクライナは、国際社会の圧倒的な支援に深く感謝し、我が国の情勢安定化に寄与する2014年5月25日のウクライナ大統領選の自由で民主的な実施への支持を表明した国連安全保障理事会にも感謝したい。
- ロシア連邦は今回の選挙を認めず、法的有効性に疑問をつけている唯一の国家である。ウクライナのさらなる情勢悪化が彼らの望むものだからだ。
- ロシア連邦は、ウクライナを不安定化させるため、あらゆる手段を使い、大統領選を妨害している。今日に至るまで国境付近で軍事演習を継続させている事実もこれに含まれる。
- 我が国は、民主的で自由なウクライナ大統領選を各国に支援していただき、ロシアによる選挙妨害行為を強く非難する。